2005 年 7 月 7 日 のアーカイブ

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ゴトンロヨン

2005 年 7 月 7 日

バリでは、「ゴトンロヨン(助け合い)という習慣があって、
自分ができる事をやって助けて、自分も必要な時に助け
てもらうという事を、普通にしています。

ゴトンロヨンのために、年に半分くらい、祭りや手伝いを
して費やすような事もあるそうです。「自分の事で精一杯
なのに、他の人の事をやるヒマなんてない!」。私などは
思ってしまうのですが、バリの人にとっては、恵みを受けて、
恵みを還す。それが祈りであり、生きる事なんです。

「自分が頂いた才能を、還元するのはアタリマエ」。時に
シンドくても、それがアタリマエ。自分の才能は、神様から
頂いて磨いたものなのだから、それを発揮して生きるのが、
生まれた意味。才能を発揮して分かちあって、恵みを還す。
それが、才能を授かっている意味だというのです。

「才能は分かち合うために授かった」
「授かったものだから、有り難く還元させてもらう」

それを素直に実行しているのが、バリ人の生き方なのです。
才能を発揮したら、お金や評価が伴ってくる事があります。
でも才能は、お金儲けや名誉を得るためのものじゃないん
ですね。それは付随してくる余禄みたいなもので、本当は
「分かち合うために、授かったもの」なのです。

お金や評価は、「分かち合うため、よく才能を発揮するように」
という、エサ(笑)みたいなものなのですね。授かった才能を
分かち合ったら、うれしい事が起こるのです。だから、「自分
にできる事は、分かち合ったもん勝ち」なんですよね。

全ての人が、皆それぞれ、たくさんの才能を持っているのです。
誰もが、自分を輝かせるために生まれてきました。自分にでき
る事を分かち合えば合うほど、うれしく幸せになっていくのです。

それが、笑顔を向けたり挨拶するという、どんな小さな事でも、
「授かった才能の分かち合い」。時に、自分がやった事を認め
させたいと思う事や、自分をスゴいと思わせたいという欲求に
気づく時がありますが、自分にできる事は全て、「分かち合う
ために授かったもの」なんですね。

そう思うと、傲慢になりそうになっても、いつでも謙虚に「有り
難いなぁ」と思う事ができます。「自分が頂いた才能を、還元
するのはアタリマエ」。バリ人のシンプルな思考には、本当
に多くの事を気づかせてくれます。

/恒吉 彩矢子
20050707

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