2000 年 10 月 5 日 のアーカイブ

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新潮45「人生で“地獄”を見た時」

2000 年 10 月 5 日

この「新潮45」のような分厚い活字雑誌を、今まで読んだ事がなか
った私。たまたま近くにあったので、ふと見ると特集が「人生で“地獄”
を見た時」。昨日と同様、ついつい読みふけってしまった。

おバカな私は、物事の優先順位をすぐに狂わせてしまうという計画
を実行しているのだ(笑)。地獄を体験してきたのは、童門冬ニ、
島田裕巳、江夏豊、中島らも、丹波哲郎、津川雅彦、荻野目慶子、
岸部四郎、石川ひとみ等々。

その地獄とは、家族の不和、陰謀、嫉妬、刑務所、病気、子供の
誘拐、自殺、借金等。本当に凄まじい人生である。その中でも、
私がカウンセラーとして、特に目を引いたのが、荻野目慶子だ。

10年前、恋人が首吊り自殺を図った。確か彼女の家で・・・このトラ
ウマに苦しみ、睡眠導入剤なしでは、眠れぬ人間になってしまった。

そして、今でもその名残が続いている。彼女は、本名と芸名が同一
のため、その度に好奇の眼差しを感じ、間違っても心の内など話せ
る状態には至らなかったようだ。

やり場のない絶望感に打ちのめされ、薬だけを手にして逃げるよう
に去った日々。どんなにつらかっただろう。そう思うと、本当にやり
きれない。

「お決まりのアンケートで人間を図面化し、それを入口にして、
何が見えてくるのか? どうしてまず最初に、その人間の印象・・・

眼光や挙動、その時発信している空気を感じようとはしてくれ
ないのか? それでなくても、病んでいる時は些細な事に苛立ち、
警戒を強くするものなのに、それを和らげるどころか、人間不信
を煽るような病院が多いのだから、始末に悪い」

これはCl荻野目慶子の心の叫びと同時に、我が敬愛する心の
師匠K先生の戒めでもあるのだ。先生は「人間を平面化するなよ。
立体映像で捉えないとダメなんだ」と言う。

そうか、これはCl側からの発想なんだ! 「四柱推命で出てくる
ものは、言わば車のナンバーのようなもの。良い悪いはないん
だよ」。K先生のモットーは、目の前にいる人間との真剣勝負。

分類や統計学ではないのだ。直感や閃きを大切にし、ほとんど
霊能者に近い。でも先生はそういう人達を「観念トリップしてる奴」
とコキおろす(笑)。「あんたらは神じゃない。俺と同じ、タダの
人間なんだよ」というのがK先生の人間哲学だ。

心理療法のK先生も「病気に囚われないで、目の前の人間
を見る事」と教わった。荻野目慶子は言う。「人を救えるのは、
やはり人。その個人を世界でたった一人の個人として受容し、
相対する事の大切さをしみじみ感じる」と・・・

やはり、手に取る雑誌にも、縁を感じずにはいられない。2人
のK先生、そしてO.Kさん、どうもありがとう。

P.S やっぱ今回のキーパーソンの頭文字も、O.Kだったよね。ホント不思議!

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