2005 年 2 月 26 日 のアーカイブ

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超大好きな夜回り先生

2005 年 2 月 26 日

私の元にも、リストカットや家庭不和、引きこもり等のMailが送られてくる。NHK教育
テレビのETV特集「いいもんだよ、生きるって」は、久々に見応えのある90分だった。
初回の反響が大きかったので、再放送になったんだろう。水谷修さんの肉声を初め
て聞いたが、とってもいい声だと思った。どことなく美老庵・師匠の声にも似ている。

両親が3歳の時に離婚。ずっと祖父母に育てられていたが、小学校6年生の時に
再び母親と暮らすようになる。母は障害児クラスの先生だった事もあり、「海に連れ
て行ってあげるから」という時は、常に水谷さん以外の子供も一緒だった。

母を独占できない寂しさ、昼の世界で認めてもらえない辛さ、愛情飢餓などが根本
にある。彼もリストカットをし続けて、約束の守れない自分自身にケジメをつけていた
という。「潔癖症なんですよ」と笑う水谷さんは、怖いくらい生真面目でまっすぐな人だ。

夜回りという地道な活動から得た経験は説得力があり、聞く側にダイレクトに伝わっ
てくる。講演をしながら、過去の様々な記憶が甦るのだろう。夜回り先生の目は潤み、
時々涙がこぼれる。やはり日々現場で、地に足の着いた活動をしている人の言葉は、
重みが違うなぁと実感する。あまりに苛酷な運命を背負わされた子供達の話を聞き
ながら、私も胸に詰まるものがあった。

思えば私は小学生の頃から、クラスでもどこか“欠けている子”と付き合っていた。
片親だったり、経済的に恵まれていなかったり、メンタルに問題があったりetc.
欠けているという表現には語弊があるが、なぜか皆が避けるような生徒と交流が
あった。中学生になると、それが如実に現れ、交換日記(時代を感じさせるよね(笑))
を申し込まれるのは、決まってツッパリの子ばかり。

彼女達は私のために、教師相手に体を張って守ってくれたり、「未空は何が欲しい?」
と聞いて来た時に、「コレが欲しい」な~んて言おうものなら、勝手にお店から永久
貸与して来ちゃうので、滅多な事は言えなかった。

未空母は朱に交わればを懸念し、何でも反抗する娘(そう写っていたらしい)の将来
を案じ、三者面談には未空父が会社を休んで、夫婦で学校にやって来た。私はツッ
パリではなかったが、決して良い子でもなかった。

これが高校時代になると、ロンドン系の音楽、いわゆるニューウェーブ系のファッ
ションやメイクにハマっていく。「頼むからその格好で、このマンションから出な
いでくれ」と懇願されたほど(笑)。

当時、パンクにハマっていた先輩がLiveでコーフンすると、決まって安全ピンで
自分の腕を傷つけるのを見て、ものスゴーく怖かったのを覚えている。音楽にハマ
っていたおかげで、無気力にならずに済んでいたような・・・ 

夜の街に住む子供達を見ながら、久々に10代の頃を思い出した。私は現在、結婚・
出産の予定もなく、近所の子供達にピアノを教えるワケでもなく、何一つ、親の理想
通りにはならなかった。申し訳ないと思う気持ち半分、しゃーないじゃんとゆー開き
直り半分(笑)。

今となっては、空庵が私の子供=分身のようなものなのでは? 夜回り先生は「私が
子供依存症なんです」と言っていたが、私は空庵依存症なのかも。それだっていい
じゃん。何とか生きてるんだし。空庵を通して、ステキなご縁をいっぱい頂いてるよ。
それこそが私の生きる活力だ!

水谷さんの言う「いいもんだよ、生きるって」そう思える日々でありたい。
20050226

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