2005 年 4 月 8 日 のアーカイブ

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Pastoral Counseling

2005 年 4 月 8 日

京都のキリスト教系新宗教・聖神中央教会代表の牧師、金保容疑者(61歳)が、
信者の少女達に性的暴行を繰り返していたとして、逮捕された。その後、別の
幹部も信徒への暴行容疑で逮捕されるなど、この宗教の中で行われていた事
が次々と報道されている。

信者への暴行は14年前に始まり、被害者は30人以上に上る可能性が関係者の
証言で浮上した。金容疑者が信者の女性への性的暴行を始めた当初は、成人
女性が対象だったが、その後、年齢層が下がっていったという。

金容疑者は、教会の集会で集まった女性信者に対し、休息の合間に牧師室
へ呼び出して乱暴していた。また、教団は昨年12月頃、信者約170人の集団
脱会があり、資金繰りが悪化。教団幹部は今年2月頃、信者に対し「1人1人
がクレジットカードを作り、現金30万円を引き出して、それぞれ献金する
ように」と指示していた、らしい。全ての報道を鵜呑みにする事はできないが、
それにしてもあまりにひどいと思う。

心身共に傷ついた少女達は、現在パストラル・カウンセリングを受けている
という。パストラル・カウンセリングとは、1対1の関係、あるいは小グループ
の関係において、牧師(Pastor)によって用いられるカウンセリングの事で、
牧会カウンセリングともいう。様々な人々のニーズに対して、牧師は伝統的に
牧会配慮(癒し・支援・指導・和解)をする事によって応えてきた。その独自性
としては、聖書・聖礼典・祈りなどの宗教的資源を用いるように期待される事。

また、その本質的目標が霊的成長であり、その人が神とのより成熟した、十分
な関係に入る事ができるように整え、助けとなる事である(「カウンセリング辞典:
誠信書房刊」より)。少女達は教会から追い出されると、地獄に落ちると教え
込まれ、親にも相談できずに、情緒不安定の症状が見られるケースもあるそうだ。

宗教にアレルギーを持つ未空父は、「所詮そんなもんだろ。宗教株式会社だからな。
教祖が社長で信者が社員。布教活動は営業そのもの。たくさん売り上げれば、会社
での地位も上がっていく。だから、ますます熱心になる」。確かに、私も突然電話
がかかってきて、ある新興宗教団体の人達から誘いを受けた事がある←この時の
ドキュメントは、空庵だよりVol.93~94「緊急!生実録、時空を超えた謎2○×●
◇▲☆■◎★との仁義なき戦い」を読んでおくんなましね。

未空父のように、宗教の外側の人間が持つ偏見と、聖神中央教会のような宗教
の内側の人間が抱える闇。どちらからも目をそらさず、何が事実で何がそうでない
のかを、まっすぐに見つめていく事が大切なんだと思う。ある歴史学者の言葉が
印象的だった。「過去に宗教戦争はなかった。全ては宗教の名を借りた経済戦争
なのだ」と。宗教をどう捉え、その教えをどう生かしていくのか? 常に人間が
試されている。
200504081

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