2007 年 6 月 26 日 のアーカイブ

ホーム >  未空ブログ > 2007 > 6月 > 26

カール・ラーション

2007 年 6 月 26 日

私は絵画にくわしくはないが、絵を見るのは大好きなので、美術館や画家の話
をするのはとても楽しい。人それぞれにお気に入りの画家がいる。私であれば、
サルバドール・ダリやレメディオス・バロなどのシュールレアリズムだ。

高岡の出張の際、海外経験が豊富で、ルネ・マグリットやカール・ラーションが
好きだという人と話をした。マグリットは知っていたが、カール・ラーションという
名前は初めて聞いた。

私は知らない画家の名前が出ると、どんな絵を描く人なのかとても興味が湧き、
Yahooの画像検索のお世話になる。そして「あっ、この絵見た事あるわ」という
事がしばしばあり、「そっか、この人の作品だったのか」とうれしくなったりする。

国民的画家であるカール・ラーションの絵も、実は知らず知らずに見ていた。
私が好きなテレビ東京の「美の巨人たち」にも取り上げられてたんだね。
知らなかったなぁ。家にいる時は大体見ているのだが・・・

「美の巨人たち」のサイトによれば、彼は1853年、スウェーデンのストック
ホルムに生まれた。ラーションが育ったのは、ストックホルムから裏通りへ
入った暗い路地裏。父親は日雇い労働者で大酒飲み、母親は洗濯婦だった。

幼いラーションも水汲みや雪掻きなどをして働き、「私は臆病で小さな愚か者。
醜く、バカ呼ばわりされていた」と幼少期の事を記している。

しかしラーションには、ずば抜けた絵の才能があり、1866年、教師の薦めに
より王立美術学校に入学。正確なデッサンを学び、雑誌や新聞の挿絵で学費
を稼げるほどだったという。美術学校を卒業後、パリへ留学したラーションは、
アカデミックで伝統的な油絵での成功を夢見ていたが、評判にもならず、苦悩
の日々・・・ 続きは以下のサイト↓で見て頂こう。

http://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/picture/f_index.htm

作風はアール・ヌーヴォーとネオ・ロココ美術、日本の版画の要素を組み合わ
せており、明るい色調と繊細で巧みに描かれたラインが特徴だそうな。それも
そのはず、「日本は、芸術家としての私の故郷である」というほどの日本好き
だったという。

特に、牧歌的風景と室内を描いた水彩画が有名で、作品の主題は日常生活
での至福の時や、農民の慎ましやかな生活にあった。ラーションはパリで知り
合った画家仲間のカーリン・ベーリェーと結婚し、3男4女の子供に恵まれる。

その大家族が繰り広げる日常を描いた「わたしの家」は、1880年代から10年
以上かけて描いた、24枚の水彩画からなる超有名な画集だ。1899年に出版
され、見事に大ヒット! ラーションの幸せに満ち溢れた生活のシーンは、
どれも温かく、愛情が漂っている作品ばかりで、本当に可愛らしい。とても
豊かで、気持ちがほのぼのしてくる。見てみたい方はこちら↓までどうぞ。

http://pinkchiffon.web.infoseek.co.jp/Larsson.htm

そんな「わたしの家」を見ながら、ふと赤ちゃんポストに預けられた子供達
の事を考えた。全ての子供達が幸せに満ち溢れますように・・・

20070626

twitterページ
facebookページ
Amebaブログ