2009 年 5 月 11 日 のアーカイブ

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今、あなたの“ココロの燃料”は何ですか?

2009 年 5 月 11 日

えっ? 弁当が届いてない?
は、はい! すぐに行きます。

しまった・・・ 1個弁当が余ってると思ったら、一軒飛ばしてたか。
しかも、あの恐そうなジジイがいる家だ。
嫌だなぁ・・・
今の店長の電話の声も恐かったし・・・ あぁ憂鬱だ。

僕は細野勝。
宅配弁当屋の店員だ。
やりたくはないけど、とりあえず生きるために毎日毎日、
せっせと弁当を運んでいる。
あっ、こんな急いでいる時に限ってガソリンが切れそうだ。
あれ? こんな所にスタンドあったっけ?
とりあえず僕は目の前に現れたガソリンスタンドへ入った。

いらっしゃいませー。

あ、レギュラー満タンで。領収書もお願いします。

お客様。誠に申し訳ありませんが、
お客様の車にお入れする燃料がございません。

え? どういうこと?

ですから、お客様の車にお入れする燃料が当店にはないのです。

はぁ? ここガソリンスタンドでしょ?
レギュラーが置いてないってどういうこと?

当店は「幸せのガソリンスタンド」でございまして、
幸せに向かって進まれる車にしか、燃料は入れられないのです。

ふざけんなよ!
こっちは急いでるんだ。早くしてくれよ。

そういう風に怒鳴られましても、ないものはないのです。

時間がないんだよ!
頼む、早くしてくれ。

お客様、お客様はどこへ向かわれようとしているのですか?

お客さんの所だよ。
忘れた弁当届けなきゃならないんだ。

それはどういうお気持ちで向かわれようとしていますか?

どういうお気持ちでだぁ?
少なくとも、今と同じで楽しくはないね。

それはなぜですか?

恐そうなジジイの家だからだよ。
それに店長も怒ってたしな。

だから、お客様の車にはガソリンを入れられないのです。

は?

そこへ向かわれるお客様自身の心の燃料が「恐れ」になっているからです。
恐れを燃料にして辿り着く先は、やはり「恐れ」です。
私達は幸せへ辿り着いて頂きたいのです。
ですから、お客様自身の心の燃料をぜひ「喜び」に変えて下さい。

バカらしい・・・
できるもんならしてみたいけどね。

そのお爺さんは独り身ですか?

ああ、多分。
いつも家にはあのジジイしかいないみたいだし。

ではこう考えてみてはどうでしょう?
きっとその方は、以前は亡くなられた奥さんの食事を食べておられた
のでしょう。
あなたが届けるお弁当は、その奥さんの食事に匹敵するほど大切な
ものなのです。
あなたのお弁当の一品一品に、お爺さんは奥さんを思い出すのです。
そして日頃、唯一接する人があなたです。
独り寂しく暮らす毎日の中で、あなたとの触れ合いが
どれほどお爺さんにとって、意味があるものなのかわかりますか?
お爺さんはきっとあなたが届けてくれるお弁当、そしてあなたとの
触れ合いを毎日楽しみにされているはずです。
あなたの仕事は単なる弁当運びではありません。
愛を、喜びを運んでいるのです。
そう考えて、今からその家へ向かってはもらえないでしょうか?

そんな大げさな・・・

とは口にしつつも、僕はその店員の言葉に心打たれていた。
確かにあのお爺さんは無愛想だけど、どこか寂しげだった。
いつもろくに会話も交わさなかったけれど、
きっと僕に何か話してほしかったのかもしれない。
愛を、喜びを運んでいるか・・・
ようし、今日は何か一言でも話してみるか。

レギュラー満タン入ります!

え? 僕の車にはガソリン入れられなかったんじゃ?

今、お客様の心の燃料が「喜び」に変わりましたので。
是非、そのお爺さんに喜びを与えてあげて下さいね。

あ・・・はい。

このガソリンスタンドは一体、何なんだ?
僕の心の中が見透かされているようだ。

お客様、レギュラー満タン入りました。

いくらですか?

代金は結構です。

え?

私達に支払う分を、これから出会う方々に喜びとして与えて下さい。
それから今後、何か行動を起こす時は必ず、
あなたの心の燃料は何かを確かめて下さい。
喜び、優しさ、思いやり、感謝、そういったものであれば大丈夫です。
あなたはその燃料を元に、きっと幸せへと辿り着けるでしょう。
でも、決して恐れや不安を燃料にして走らないで下さいね。
それに気づいた時は、今日のように心の燃料の入れ替えを行って下さい。
では、気をつけて行ってらっしゃいませ!

ど、どうも・・・

何だか不思議な所だったなぁ。
あ、やばい! 急がなきゃ。

す、すいません! 遅くなりました。

・・・

やべぇお爺さん無言だ。
怒ってるのかな・・・ 何か言わなきゃ。

あ、いつも弁当の容器洗って返してもらって助かります。
でも、面倒だったら洗わず、そのまま返して下さいね。
僕、洗い場も担当してますんで。

いつもありがとう。

え?

いつもおいしいお弁当をありがとう。

あ、いえ。

死んだ女房の飯より、うまい時あるよ、ははは。

あ、は、ははは。

バカ、僕が一緒に笑ってどうする。

では、また容器、明日取りに来ますんで。

果たしてあれで喜んでもらえたんだろうか?
でも、最後はあの無愛想な爺さんが笑ってくれてたよな。
ま、これからもあの爺さんに会ったら何かしゃべろうっと。

ただいま帰りましたー。

細野君!

やべぇ、店長だ。

川崎さんから電話があったよ。

え? あのジジイ、いやお爺さんからですか?

君、何をしたんだい?

え? まさか、怒ってましたか?

いや、その逆だよ。すごく喜んでおられてね。
これからは毎回、君に配達してくれって。
ご指名だよ。

あ、ありがとうございます。

でも不思議だねぇ。
遅れて持って行ったのに。

い、いやちょっと燃料を喜びに

は?

い、いや何でもないです。

とりあえず店長もご機嫌だし、
あのお爺さんにも喜んでもらえた。何だか全部うまくいったぞ。
じゃあ報告がてら帰りに、あのガソリンスタンドに寄ってみるか。

僕は帰り道に、あのスタンドに寄る事にした。

確かこの角を曲がってすぐの所に

あ・・・

あれ?!

そこにガソリンスタンドはなかった。
そこは空き地だった。

僕が見たものは一体、何だったんだろう・・・

呆然としながら僕は、あの言葉を思い出していた。

「何か行動を起こす時は、必ずあなたの心の燃料は何かを確かめて下さい。
喜び、優しさ、思いやり、感謝、そういったものであれば大丈夫です。
あなたはその燃料を元に、きっと幸せへと辿り着けるでしょう」

確かにその通りかもしれないな・・・

空き地には一面
レンゲの花が咲いていた。

/ぐるぐる
ブログ「ぐるぐるのお笑いスピリチュアルセラピー」より抜粋、引用
http://blog.livedoor.jp/gerunumber9/
20090511
千葉県長生郡・笠森寺周辺の森林は、延暦年間の笠森寺草創当時より、禁伐林として保護されてきたと伝えられる暖帯林の残存林であり、「笠森寺自然林」として、国の天然記念物に指定されているそうな。高木層はスダジイを主体とし、多くのシダ類なども見られ、自然が保たれている事から、イタチ・アナグマ・リス等の獣類、フクロウ・コノハズク・アカゲラ・ハイタカ等の鳥類や、ヒメハルゼミなどの昆虫類も生息し、関東地方の残存林として特徴的なんだと。何てったって、こ~んな美しい苔のグリーンベルトの小道をかつて歩いた事がないよ。これを見ただけでも、笠森寺に来た価値があると思ったね。私の超お気にのスポットだわ♪

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