2011 年 4 月 2 日 のアーカイブ

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てんでんこ

2011 年 4 月 2 日

「津波てんでんこ」という言葉がある。「津波てんでんこ」は、津波から
身を守る方法として、古くから三陸地方に伝わるもので、記事によれば、
概要は以下の通り。

(前略)死者・行方不明者が1,200人以上に上った釜石市では、全小
中学生約2,900人の内、地震があった3/11に早退や病欠をした5人
の死亡が確認された。

しかし、それ以外の児童・生徒については、ほぼ全員の無事が確認
された。市は2005年から専門家を招いて、子供達への防災教育に
力を入れており、その一つが「てんでんこ」だった。

度々、津波に襲われた苦い歴史から生まれた言葉で、「津波の時は、
親子であっても構うな。一人一人が、てんでばらばらになっても、
早く高台へ行け」という意味を持つ(後略) 3/28読売新聞

三陸の人々は、「老幼の者を助けようとして、一家共倒れに」なったり
「家族を探しているうちに、逃げ遅れ」たり、「点呼を取っている間に、
津波にのまれ」たりしてきた苦い経験から、緊急時にあっては、とに
かく「個人の判断と責任において、一刻も早く逃げる」という方針を
徹底してきたというのだ。

より詳しい解説をする人は、「てんでんこ」は、「たった一人でも生きて
いかねばならない」という決意、及び「家族や周りの者を助け切れな
かった者(自分も)を責めてはならない」という事後の心構えをも含ん
でいるのだという。

で、この「てんでんこ」の教えが、結果として、大船渡や釜石で、その
教えに沿った避難訓練を繰り返してきた子供達を、津波の被害から
救う事になった。と、そういう話だ。

印象的なエピソードだ。何より実践的である点が素晴らしい。避難
訓練というと、「一糸乱れず」に、「全員が一致」して、「整然と」避難
する過程をイメージしがちがだが、実体験からくる知恵は、訓練の
ための訓練とは、発想の根本が違っている。

非常時にあって、決断を他人に委ねたり、周囲の状況に安易に
同調する事は、命取りになりかねない。普段から、自分の状況
に合った避難の方法と経路を、自分のアタマで考えられるように
しておかねばならない。そういう事なのであろう。

/「日経ビジネスオンライン」より抜粋、引用
 http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20110331/219253/?P=4

つづくーっ。

「東京に原発を!」と平行に、食品に関する小冊子なども読み漁っている。かといって、肉は大好きだし、スイーツやジュースもやめられない。ただ、天才バイオリニストTさんの言う「無知が一番、恐ろしいんだよ」というのは、全てに通じると思う。未空よ、貪欲に学べ!

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