2002 年 7 月 15 日 のアーカイブ

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質問

2002 年 7 月 15 日

「あなただったら、どうされますか?」。最後になって、突然クライアント役の人にそう聞かれた。

いくらロールプレイとはいえ、クライアントの悩みは、現実にその人に起こってる切実な問題だ。

こういう場合、「あなたは今、とっても不安なんですよね。誰かに答えてほしいんですよね」と

切り替えせば、模範的なカウンセラーだったんだろう。でも、私にはできなかった。なぜか?

このクライアントが、そんな答えを望んでいるとは、到底思えなかったからだ。先生は「クライ

アントの心の背景に気を配って下さい」と言う。確かに、その通りだと思う。先生は正しい。

でも、私にはできなかった。少し間を置きながらも、ゆっくりと「もし、私だったら、こんな風

に相手に伝えると思います。そうしないと、自分がこの先、苦しくなるから」と意見を伝えた。

クライアントの悩みは、夫の問題だったため、より切実だった。この先の2人の、そして家族の

生活を考えたら、やはり良い人間関係を築いていきたいと願うのが当然だろう。だから、私は

嘘がつけなかった。これはもはや、カウンセラーとしてやってはいけない事だったんだろうか?

もちろん、カウンセリングに正解はないし、クライアントがむやみに傷ついたり、苦しんだり

しなければ、何でもありの世界だ。何度かセミナーを受けていれば、模範解答はおおよそ想像

がつく。でも、一番大切なのはクライアントの気持ちだ。彼女は、私の意見を聞いて、「ありが

とうございました。そうですよね」と言ってくれた。これが、絶対正しかったとは言えないが、

間違いでもないような気がする。授業が終わった後、駅まで一緒に帰り、しばらく話し込んだ。

十人十色のクライアントに対して、様々なカウンセリング技法を身につけたいという点で、

意見が一致した。「でもカウンセリングって、まどろっこしいですよね」と彼女は言う。私の

師匠と同じセリフだ(笑)。やはりご縁があるのかな。そんな事を考えながら、家路に向かった。

♪今日のいいコト♪ 超久々に湯麺を食べたら、口の中をヤケドした。でも、とりあえず満足だな。

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