2004 年 8 月 14 日 のアーカイブ

ホーム >  未空ブログ > 2004 > 8月 > 14

ガッツポーズ

2004 年 8 月 14 日

20040814
金メダルを取って、あまりのうれしさに、ピョンピョン飛び跳ね、ガッツポーズをする

柔道の女王。よっぽどうれしかったんだろうなぁ。うんうん、おめでとう!ってゆーぐ

らいにしか見ていなかった私。そこへ「武道にガッツポーズはありません」という話を

聞いて、そっかーと思った。雄叫びを上げたり、ガッツポーズをしていいのは、スポーツ

の世界であって、「道」と名のつくものは、明らかに違うのだ。アテネオリンピックを見て

いても、柔道の選手は勝った瞬間、ガッツポーズをとり、審判に最後の礼をきちんとする

ように、たしなめられてる姿を見た。日本の柔道は、1964年の東京大会から、オリンピック

競技として実施された。エスニック(民族的)な伝統競技を、国際社会に普及させる場合、

簡素化、ルール整備は避けられないだろう。夏季オリンピックの競技になるためには、

少なくとも男子で4大陸、女子で3大陸、40ヶ国で行われているという事が条件なんだそうな。

柔道が経験したように、伝統的な競技を国際化する事は、その競技の変質も覚悟しないと

ならないんだよね。ガッツポーズなんて、その典型でしょ。そのリスクと国際化のメリットを

天秤にかけて、その民族の文化の一端を世界に広める事の魅力は、やっぱ大きいんだ

ろうね。実は、太極拳にもそういう動きがあり、ルールを整え、五輪採用を狙っている。

太極拳は、130種類はあるといわれる中国武術の中で、最もポピュラーな存在だからだ。

日本では、「武術太極拳」の名前で知られている。競技となれば、「ムリをしない・がん

ばらない・人と比べない」という太極拳の本質から外れ、「ムリをして、がんばって、人と

比べて」メダル取りに血眼になる。それでイイんかいな? 太極拳も「道」なので、ガッツ

ポーズはないんだよ。でも、勝てばやるんだろうね、きっと(泣)。武道は礼に始まり、礼に

終わる。「強い弱いでなく、自己が常に最善の状態でいられるという事、それが武道です」

と合気道の達人・塩田剛三先生が著書の中で述べている。日々、最善の状態でいられる事

が武道の本義であり、その場その場において、最善である事が修行なのだ。これでいい。

これがいい。太極拳を決して、競技化してはいけない。私もS先生も、そう思い続けている。

♪今日のMAHALO(ありがとう) ハワイ島のDennisからBirthday Cardのお礼が! カナダに住む友人と同じ誕生日なんだよね。

twitterページ
facebookページ
Amebaブログ