2006 年 7 月 12 日 のアーカイブ

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画家・西岡良介

2006 年 7 月 12 日

「私にとっての絵画」

人類は太古の昔から絵を描いてきました。その歴史の始まりは、おそらく
人類が初めて言葉といえるものを発した頃に遡るのではないかと思います。

人々の言葉が未発達の頃、人はその心に描いた言葉では充分に言い
表せない物を表現するために、絵を描いたのではないでしょうか。文字
もその始まりは、絵が最初にあって、それを短時間で表せ、伝えられる
ように発達したものです。

私達の国には「言霊」という言葉があります。人の発する言葉には、霊や
魂が宿っているといわれます。私は言葉と同じように、絵にもそれを表現
する人の魂が宿ると信じます。

私は私の描く絵に、私独自の表現で、しかも、多くの人々に共感してもら
えるような魂を込めたいと願っています。そのためには、ただ描く技術を
磨くだけではなく、私自身の日々の生活全てにおいて、美しく透明で崇
高な魂を身につけられるよう、努力しなければならないと思っています。

口と足で描く芸術家協会は、世界中の数多くの様々な発展途上国に
も代表機関を置き、精力的な活動を行っています。しかし、まだ多くの
発展途上国の障害者は、戦争や政情不安による貧困や差別などで、
人間としての尊厳どころか、常にその生命の危機にさらされている
状態です。私はこの協会の一員になる事で、絵画について学習し、
人としての誇りをもって自立した生活を送れるようになりました。

私は今後、戦争や政情不安による貧困や差別に苦しむ国々の障害
者のために、私達の協会が積極的な活動を展開することを望みます。

そして、私自身も協会の一員として、機会がある毎に、その事を発言
し続けていこうと思っています。

また、経済大国と呼ばれる国で活動する協会の一員の責務として、
それら発展途上国への活動資金を協会が少しでも多く確保できる
ように、多くの人々のご理解とご協力が得られるような作品の創作
を目標に、絵を描き続けていきます。

そしていつの日か、この協会がより多くの皆様のご期待に応える
事ができ、より一層の責任が果たせるような機関になる事を切望し、
努力します。
20060712

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