成人映画専門「金星☆劇場」in 横須賀

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神奈川出張最終日、老舗のカレー専門店「ベンガル」で横須賀名物
「海軍カレー(とは呼んでないんだけど)」を食べた後、重いスーツ
ケースをガラガラと引っ張りながら、ふと目に飛び込んできたのが、
成人映画専門の「金星(きんせい)☆劇場」だった。

竹内まりやの♪Oh No, Oh Yesという名曲に、♪錆びれかけたテアトルや
扉を閉ざしているファーマシーという歌詞があるが、まさにそんな感じだ。
夕暮れ時という事も手伝って、更に郷愁をそそる。

「金星☆劇場」は戦後、ストリップショーを行っていたキャバレーだった
建物を、昭和30年に映画館に改装。ニュース映画専門館「金星ニュ
ース劇場」としてオープンしたが、テレビが普及して、ニュース映画の
需要がなくなってからは、一般の映画を上映していた。

昭和30年代後半からピンク映画の人気が沸騰して、当時は劇場を
開ける前に、若い自衛隊達が40~50人並んでいたらしい(笑)。

そして、この映画館はゲイの方達の社交場でもあったという事実!

そういえば、私の知り合いのゲイの方は、最初にナンパされたのは、
映画館だったと言ってたっけ。 そういう人達は、ある種の匂いを
放っているのか? 暗がりでも、そういうのってわかるんだろうか?

昭和30年代といえば、今からもう50年以上も前の話になる。ネットが
普及した現在、ポルノ系はAVが主流となり、成人映画専門映画館
はほとんど見かけなくなった。

その昔、日活のロマンポルノ映画の音楽を担当されていた方とお話
した事があるが、「今の大量生産されている安手のAVと違って、あく
まで映画なので、クオリティーが全く違う。名作もたくさんあるので、
女性にも是非、見てほしい」と力説された事をふと思い出した。

同一の施設に複数のスクリーンがある映画館「シネマコンプレックス」、
通称「シネコン」と呼ばれる施設が全盛の今、座るシートやドルビー
サラウンドといった技術的なレベルは格段に良くなり、映画を楽しむ
環境は最高に整った。

だが、音楽高校時代、学校帰りに池袋の文芸坐や後楽園の後楽
シネマなどで、実験映画やフランスのヌーベルバーグの映画3本
立てを、学割でさんざん見まくっていた私にとっては、どこか「金星
☆劇場」に通じるものがあり、こんな所で映画がふと見たくなる。

横須賀の「金星☆劇場」も今は閉鎖されてしまったが、年に一度
でも、昭和のノスタルジーが味わえる貴重な場として、オープン
しても良いのでは? 海軍カレー並みの町興しに!

・・・は、やっぱならないか(笑)

ナマ拳、その他のスケジュールはこちら

たった一言でもいいので、コメント下さいね。

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