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独自化

2004 年 8 月 13 日

20040813
私のアタマの中には、いつも“空庵”がある。実現化を宣言した後は、なおさらだ。

そんな中、久々におもしろい本を読んだ。なんてったって、電車の中で貪るように

読んでて、降りる駅を乗り越したんだからね。目の前に座ってた子供が、駅の名前

を連呼しなかったら、もっと先まで乗ってたと思うよ(笑)。それぐらい、今の私には

キャッチーな本だったとゆーコト! それが「五感を使って独自化しろ! ~エクスペ

リエンス・マーケティングの極意~(藤村正宏著:全日出版刊)」だ。これもご縁だね。

藤村正宏氏は1958年、北海道釧路市生まれ。集客施設の企画に、演劇の手法を

取り入れて成功。体験を売るという「エクスペリエンス・マーケティング」の考え方で、

集客施設や企業のコンサルティングを行う。この本の冒頭は、「差別化しようとする

から、あなたは成功しない」から始まる。相変わらず、日本は閉塞感に包まれている。

様々なマーケティング・リサーチをして開発し、売れると思って市場に出した商品が

売れない。必ず繁盛するはずと、レストランを出店したのに、客が入らない。品揃え

を多くして、安く売っているのに、売れない。広告を出したのに、チラシを出したのに、

DMを出したのに・・・ 彼は、全国を講演して歩いて、こういう話をよく聞く。それも、

かなり深刻な状態になっているという。それは、どうしてか? この経済的閉塞状況が、

今までとは全く違う種類のものだって事。今までの方法では、打開できない種類の閉塞、

つまり日本人が経験した事のない経済状態。従来のノウハウや過去の成功体験では、

対応できないって事。だから、どんなに頑張っても、効果があまり期待できない。何~も

解決しない。いつまでたっても幸せになれない。ま、少しはうまくいくかもしれないけど、

それは続かない。商品開発でも店舗でも、営業でも企業経営でも、「差別化」していては

ダメだって事。差別化より、もう一歩進んで考えてみなければ、この状況を抜け出せない。

そこで、「独自化」という視点。差別化というのは、他社競合を意識している。今までの

やり方から抜け出せない、過去の成功体験を元にした発想だ。「あそこがコレを安売り

してきたら、ウチはその上を狙って、こうしよう」「競合の店が、こういうサービスを始めた

から、ウチはそのサービスを更にこうしよう」とか。こういう事はイタチごっこで、すぐにマネ

されるという。藤村氏はなにも、競合を見るなと言ってる訳ではない。競合を調べて分析

する事は、とても重要なことだ。そういう事を知らなければ、独自化するのだって難しい。

ビジネスにおいて、最高の戦略とは? それは、戦わないこと。これこそが「独自化」だ!

よそでは絶対にやらない、圧倒的な価値をつくろう。生き残りたいなら、「独自化」しかない。

そして、あなただって「独自化」できる、と。うん、何だかやる気になってきた(笑)。「コンセ

プト」という言葉は、「概念」という風に捉えられているが、語源を調べていくと、その中に

「決意」という意味もあるとか。コンセプトというものは、ぶれたり迷ったりしてはいけない。

だから、コンセプトには、覚悟が必要なのだ。そして、藤村氏は檄を飛ばす。「さぁ、あなた

も決意して下さい。既成概念や業界の常識、成功体験に縛られない視点をもつ。そして、

あなただけが提供できる“価値”を創出するという事。ハッキリ言って、こう思うだけでも

変わってくると思いますよ。そう思った瞬間から、あなたの脳は、そういう風に働こうとする

のです。すると、視点が変わったり、物事に対する考え方が変わっていきます。当然、今まで

とは違う世界が見えてきます。決意して下さい!」。私は、ほとんど一気に読んでしまったよ。

とっても勉強になったし、何より自分の意識が変わった。藤村さん、いつかお会いしたいです。

これからも色~んな事を教えて下さいね。今後のますますのご活躍を期待しています!

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