深夜の路上で

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この日、営業のM部長は伝票の〆に追われていた。
部下であるYさん(女性)が自ら手伝ってくれたのだが、
ようやく片付いた時には時計の針も夜の11時を過ぎていたため、
部長はYさんを駐車場まで送って行き、
礼を言い、その足で帰宅の途についた。

夜8時頃までは、交通量が多くなかなか前に進まない道なのだが、
さすがにこの時間にもなると、車も少ない。
スムーズに環状線の高架を過ぎようとした時、
部長の目に何か白い物が写った。

よく見ると、4~5才くらいの女の子が歩いているではないか!

「えっ・・・何で?
 何でこんな時間に子供が1人で歩いてんの?!」

そう思っている間にも車は進み、
女の子の姿が小さくなっていく。

「これは絶対おかしい!」

しばらく進んでしまった車をUターンさせ、
女の子を探すが、もう姿がない。

それでも30分ほどあちこち走ってみたのだが、
結局、その子を見つけ出す事はできなかった。

「この近くの子ならいいのだが」と思いながらも、
とっさに車を止め、声をかけてあげられなかった自分を責めた。
家に帰っても、その子の事が頭から離れない。

翌日、営業朝礼の際、

「実は昨夜こんな事があった。皆だったらどうする?」

と、質問を投げかけたところ、
昨日仕事を手伝ってくれたYさんが手を上げ、

「その子、私が保護しました・・・」

部長は思わず、「え~~~!」

Yさんの話によると、部長が女の子を見かけた地点より
かなり離れた所で見つけたらしい。

ずいぶん歩いていたようだ。
Yさんも「これはおかしい!」と思い、
車を女の子の前に止めようとした。
すると女の子は反対側に逃げて行く。

(もし車にでも轢かれたら)という思いが頭をよぎり、
急いで車を止め、ハイヒールのまま走ってその子を追う。

ようやく保護し、車に乗せた・・・
5才と言うその子をYさんは深く追求もせず、

「家まで送ってあげる。道はわかる?」

と聞くと、

「わかる」

と答えた。
女の子の言うまま車を走らせ、
ようやく一建の家の前に着いた。
すると、今までしっかり受け答えもできていたその子が急に、

「もうここでいい! もうここでいい!」

と慌てたような、怯えたようなそぶりを見せた。
親に叱られると思っているんだなと察したが、
Yさんも親の顔を見るまでは安心できず、
夜中の1時という時間に戸惑いはあったが、
思い切ってチャイムを鳴らした。

出て来たのは確かにその子の母親だった。が・・・
我が子を見て、その母親はたいそう驚いていた。
異常なほどに・・・

Yさんがこれまでの経緯を説明している途中から、
母親の目からは涙が止まらなかったという。
実はこの子の両親は離婚してしまい、
この子は今、父親の元で暮らしているとの事。

何とこの5才の女の子は、
母親に会いたい一心で深夜の道を1人で
お母さんの元へと向かっていたのだ。

でも、なぜこんな夜中に?

それは父親に「お母さんに会いたい」とも言えず、
父親やその家族が寝静まるのを待って、会いに向かったのである。

皆さん、この話を聞いてどう思われますか?

私も胸を締めつけられる思いです。
本当の親子でありながら、
何でこんな小さな子が、
これほど辛い思いをしなければならないのでしょうか。

それと、後日部長が言っておりましたが、父親の住所は○○という所で、
その子はそこからずっと深夜の道を何キロも歩いて行った訳です。

いくら深夜とはいえ、何十台、いや何百台もの車が
その子の横を通り過ぎたはず。
いえ、それはただ通り過ぎて行っただけなのです。

その中であの子を保護しようとした部長、
保護する事のできたYさん。
何十、何百と通り過ぎていった人の中で、行動に出たニ人、
そのニ人共が我が社の人間であった事を
同じ社員として誇りに思います。 

ですがこれは、心ある人間であれば誰しもそうするはずの事なのに、
それをしなかった人達、この人達はあの場面に遭遇しても
何も感じなかったのでしょうか?

あんな小さな子供が、夜中に1人で歩いているのを見ても
無関心でいられるとすれば、
それは人間としてとても悲しい事だと思います。

「ギブ&ギブメルマガ」より引用
プチ紳士を探せ!運動 http://www.giveandgive.com/
20070418
今日は未空母の誕生日。おめでとうございます♪ 未空弟1号夫妻がプレゼントを持って来てくれた。そして、ぬわ~んと私にも! これは“ローズハーブビネガー”で美容と健康にいいらしい。きれいなお姉さんを目指しますわ。おーっほっほっほっ。未空弟1号夫妻、どうもありがとね。ココロから感謝ですぅ。

ナマ拳、その他のスケジュールはこちら

たった一言でもいいので、コメント下さいね。

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