「魂の兄弟、宮下富実夫の訃報に接して」

2月6日午前2時26分、兄弟は永眠した。その8時間前、容体の急変を知らされても、私は動かなかった。

この1年、意識のある内に、俺は兄弟にまっすぐにぶつかってきて、悔いはない。奇跡を毎日祈り続け

ていたし、意志の疎通もできなくなってしまったならば、後は苦しむ事もなく、スッと帰ってくれと祈る

気持ちだけがあったからだ。よく頑張った。余命数ヶ月と宣告されてから、およそ1年の間、頑張った。

私など、頭が痛くて寝ていても、なかなか快方に向かわないような気がして、一息一息がもどかしい。

それを彼は、1年続けてきた。しかも、ガンという病魔と対峙して・・・ 死という確かな現実を突き

つけられた今、何を言っても悔いになる。しかし、悔いのままでは何も変わらない。学べない。ならば、

たった1つ、どうしても書き残したい事があるので、独り言とした。エイトスターに関わる人達は、みな

見えない世界の理解者である。いや、それを越えて、この現実の世の元の世界として、見えない世界を

第一に考えて生きている人は多い。それくらいに、見えない世界は魅力的だし、この世に対して、決定的

な原点であり、物質界に影響大の世界である。しかし、この世とあの世では、全く別に考えなければなら

ない事がある。この世の事には、手を出せない範囲が、あの世にはある。この世の事は、この世の決まり

の中で、解決しなければならない事がある。ともすると、大本の見えない世界の力、気だとか、ヒーリング

だとか、霊的なエネルギーに頼ってしまう傾向が多々ある。彼も言った。「兄貴、やっぱり俺、手術は

できないよ。だって、ヒーリング・ミュージックを人に啓蒙しているんだから、ここは率先して、癒しの

力に賭けてみるよ」その時私は、こう答えた。「そうか、兄弟がそう決めたならば、何も言わないよ。

その代わり、代替え医療の良いと思うもの全てを取り入れてでも、やり遂げろよ。まずは、俺が大感激

した末期の病気を75パーセント治すという、ガストン・ネサンの治療法を薦めておくよ」と。その方法で、

末期の肝臓ガンから生還した人が、私のごく近くにいた。元気に生き続けている彼を、信じられない思い

で、今も見つめている。4年になる。そんなすごい治療法だった。兄弟にとっても、それから1年半近く、

その方法は彼を救ったかと思わせるほどに、順調に普段の生活をさせてきた。しかし兄弟の場合、結果的

には、健康を取り戻すまでにはいかなかった。だから、悔いる。この世の事は、まずこの世の方法で解決

するという事を、貫かせる事ができなかった事に、悔いを残す。「とにかく病巣を取ってからだよ。それ

から、代替え療法を受ければいいじゃないか」と言い切れなかった事に、強い悔いが残る。彼のガンは

その時、まだ左肺上部に直径1センチ足らずのまん丸の黒い球として、レントゲンに写っていた。写真

を見て、医師はガンだと言ったが、元気だった彼は、半信半疑だった。だからこそ、自分の信じる道

を進んだ。途中、再検査の時、まだまん丸だったという報告を聞いて、「やっぱり取っちゃえよ」と

言った事はあったが、彼はこのまま広がらない事を期待した。いや、私も期待した。「もしかすると、

動かないという事は、ガンではないかもしれない。昔の何かの完治後なのかもしれない」と。細胞検査

でも、発見はされていなかった。そして、アメリカに渡って、また新しい治療法を取り入れて、帰って来た

のが、1年前の2002年の1月の事。行く時に元気だった彼の顔色は、たった3週間で土気色となっており、

私は初めて、そして本気で「やばい!」と思った。新しい方法が合っていないと思った。毎日10回にも

渡って、大量の特別製の塩の錠剤を飲む方法だった。その塩、EAVで測ったら、元気な人さえ、重い

病気のエネルギーにさらされる塩だったし、その量であった。彼の周辺も止める中、彼自身も慌てて

止めて、もう一度ガストン・ネサンに戻った。しかし、その時まで動かずに、1ヶ所にまとまっていたガン

細胞は、一気に身体中に放たれてしまったらしい。それからは、止めどがなかった。そして、1年が

経っていた。だから、悔しい。あのたった直径1センチくらいの時に、無理を言っても、摘出手術を

させれば良かった。現代医学の持つ力はすごい。肉体がこっちの世ならば、現代医学はこっちの肉体

側の医療。見えないあっちの世ならば、食事療法や代替え医療。ならば、せめて肉体に起こった病は、

まずできる範囲で、この世の治療法に任せる。それが、たとえ霊主肉従のこの身であろうとも、まず

病んだ所を取り除いてからでも遅くない。特に、1ヶ所に固まっていたからこそ、余計にそう思える。

ちょうど、彼が最後の戦いをしている時、世話になる山蔭古神道の管長の節分祭があった。エイトスター

の関係者も、69家が御祓いを頼んでいた。その中の19家に、何らかの問題ありと連絡があった。中でも

2方は何が起こっているのか、至急調べてほしいとの連絡であった。一方は、脳内の動脈瘤であり、一方

は子宮奥のガンであった。そして、驚いた事に、お2人とも同じ返事をなさった。「気の良い先生に出会

ったおかげで、再検査の結果なども良く、手術をキャンセルして、エネルギー治療に賭けます」と。それ

を聞いた管長の指示は素早かった。「とんでもない。とにかく、すぐに手術をさせなさい。特に動脈瘤

なんて、いつ破裂するかわからない。破裂したら、その瞬間に終わりだよ。何を悠長な事を言っておる

のかねぇ。この世の事は、この世の方法で、まず治療するんだと伝えてくれ」。手術をして10日、手の

しびれも言語の乱れもなくなり、2日目から歩いていますとの報告に、「良かった」と管長は喜ばれた。

もう一方は、もうしばらく猶予期間をおくとの事であった。とにかく、だから悔いを残さないように、取る

ものは取るが、今回の兄弟からの学びの1つのような気がしてならない。自分のこだわっている事に、

なり切りすぎてもならないとも、教えているようにも思える。兄弟は、ヒーリング・ミュージックの先駆者。

誰も考えもしない時代から、素晴らしい音楽を提供していた。だからこそ、ヒーリングに賭けた。しかし、

間に合わなかった。私はだから、病気になりにくい中庸のダイヤモンドを啓蒙しているけれども、万一

にも病気がはっきりして、手術が必要だと言われたら、躊躇なく受けるだろう。それはそれ。これはこれ。

まずは、この世の方法でやれるだけの事はやる。特に3歳の時から、喘息に苦しんだ私にとって、昔から

医者と薬は、苦しい時の神様だった。だから、私の場合には、躊躇はしない。兄弟、これでいいだろう。

絶対に正しいという道はないかもしれないが、兄弟からは、こう学んだよ。それでいいだろう? 俺は今も、

兄弟の音楽を、毎日聴いている。出会ってから14年あまりの間、本当に変わらずに、大好きな音とメロ

ディー。特に「誕生」と「マンダラ」は、我が人生のベスト曲だよ。ありがとう、兄弟。いい男だった。

兄弟の存在そのものが、癒しだった。争わず、荒立てず、いつも穏やかに、そこにいた。その身体から

発する音は、まさしく癒しだった。これからも、ずっとずっと聴き続ける。兄弟の魂の感性を感じ続ける。

そうか、今年に入って、2人の宮下を失ったか・・・ アイリドロジーの彼は、逮捕。そして、兄弟は天国。

他に、宮下名で知っている人はいない。消えた宮下は、一体私へのどんなメッセージなのだろうか。9日

の告別式から、すでに4日。兄弟が、肉体でこの世にいないなんて、とても考えられない。私よりもずっと

ずっと若い54歳と1ヶ月。寂しくて、たまりません。冥福を祈ります。新年早々の悲しみでした。

/田村 熾鴻(たむら たるひろ エイトスター・ダイアモンド)

♪今日のラララ~ン♪ ディスカバリー・チャンネルで、キングコブラの生態を見る。自然界の営みの素晴らしさよ(泣)

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