賃金センサス

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20040621
自分のライフスタイルを大切にして生きていく。近頃は、そんな事が自然に感じられる社会になりましたね。

そういう私もここ数年は、遣り甲斐を感じる事ができる好きな仕事で、自分の生活を支えていけるようになりました。

そう思っていた折に、UFJ総合研究所の発表した「フリーター人口の長期予測とその経済的影響の試算」という調査

レポートを目にしました。その調査レポートによると、2001年時点で、フリーター人口は417万人。富山・石川・福井の

3県の人口を足しても312万人ですから、何ともすごい数になっているものです。フリーターって、その語源は「フリー・

アルバイター」だそうで、自分のライフスタイルに合わせて、自由に働きたいという思いが込められた言葉みたいです。

しかし、ショッキングだったのは、厚生労働省の賃金センサス、つまり賃金構造基本統計調査を基にして、正社員と

フリーターの生涯年金を比較したものでした。そこに書かれていたのは高校卒業後、直ちに就職し、同一企業に引き

続き勤務している人の生涯年金と、高校を卒業しないで、アルバイトを続けている人の比較。その生涯賃金は、正社員

が約2億1500万円であるのに対し、フリーターの生涯賃金は約5200万円。その格差は約4.2倍。金額にして、約1億6000

万円の差です。これは大変! ライフスタイルを大切にして、フリーター稼業といっても、フリーター環境の全てが気に

入って、フリーターになっているのではないかもしれない。収入とライフスタイルを天秤にかけ、あえてフリーターを

選ぶ人も多いのではないかと思いました。もちろん一生懸命に正社員になろうと仕事を探しているのだけど、正社員

の就職口が見つからなくて、フリーターという人もいるでしょう。また、別の調査報告ですが、リクルートワークス

研究所が、2001年に発表した「非典型雇用労働者調査2001(フリーター編)」を見ると、その現状も見て取れます。

「最も希望した就業形態」に対する回答を見ると、「パート・アルバイト・フリーター」と答えた人が、48.5%と最も多いの

ですが、「正社員・正職員」と答えた人も、42.6%とほぼ拮抗している状態です。性別年齢別に詳しく見ると、25~29歳

男性については、「正社員・正職員」の希望が60.3%と、「パート・アルバイト・フリーター」の28.8%を大きく逆転しています。

ここ数ヶ月は、景気が上昇していると判断できる材料が、ずいぶん増えてきていますが、実際に働いている立場から見ると、

なかなか実感しにくい現状があると思います。もしかしたら、経済全体は好況になっても、個人の全てが潤うような「総中流

階級」の時代には、戻っていかないのかもしれません。そんな中で、自分の身の回りを改めて見回してみると、新しい生き方

ができる環境もできつつあるように思います。企業が正社員から、契約社員や派遣社員に雇用形態を変化させるにしたが

って、知識やスキルを生かしながら、時間的な制約を比較的受けない状態で、仕事をする市場が形成されています。これなら

趣味に生きたい男性でも、主婦としての仕事もちゃんとしたい女性でも、単純作業ではない能力の生かし方ができます。変化

する事は、必ずしも悪い事ばかりではないですね。私達は自分達の周りで、絶え間なく変化している社会環境を上手に活用

していきたいものです。そうすれば、本当に自分が納得できるライフスタイルが築けるのではないでしょうか?

/八五郎さん(アイブレイン・システムクリエーターズ代表、空庵Web Master)

♪今日の台風蒸し 風が強いので、未空母に窓を閉め切られた。気分はショーロンポーだ(笑)。自然現象の前では、人間なんてちぃせぇちぃせぇ。

♪今日のセミナー 私の定位置は、教室の向かって左側、真ん中前後。最前列は毎回、同じメンバーだね(笑)

ナマ拳、その他のスケジュールはこちら

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