キトラ古墳

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20041121
20歳ぐらいの頃、生まれて初めて、1週間ほど一人旅をした事がある。行く先は華やかな京都ではなく、

あくまでじみーな奈良(笑)。お目当ては、新薬師寺の十二神将と室生寺の十一面観音。TVで見て、どう

しても本物が見たくなったんだと思う。フッフッフッ。とても20歳の女の子とは思えないオタクぶりだぜ。

参ったぜ(笑)。季節は底冷えのする2月。ちょうど大喪の礼にぶつかり、悉くユースから締め出されるは、

奈良市内の某ユースなんか、1泊1,900円(+600円で夕食、+400円で朝食が付くが、夕食の弁当があま

りに悲惨だったので、その場で朝食を断った(泣))で、ガガガと音だけデカい暖房を極寒にも関わらず、

PM10:00ジャストに突然止めるという暴挙に出た。ゲゲッ。ま、マジ? その有無を言わさぬ冷酷非道な

省エネぶりに、8人部屋に1人だった私は、パジャマの上にセーターを着込み、靴下を履き、毛布をかき集

めて、必死の抵抗を試みたのを覚えている。そんな♪若さゆえ~に浸りながら(笑)、NHKスペシャル「キト

ラ古墳」を見た。謎の巨石文明があったとされる明日香村は、石舞台、酒船石、亀石、鬼の俎(まないた)、

鬼の雪隠(せっちん)等、レンタサイクルで見て回ったなぁ。シーズンオフだったので、とにかく誰もいない

んだよ。でも春になると、チャリンコの交通渋滞ができると、近所のおばさんが教えてくれた。「キトラ」とい

う名称の由来は不明だが、一説ではこの付近の地名であった「北浦」から来ているのではないかとも言わ

れている。直径約14メートルのキトラ古墳は、7世紀末から8世紀の初め頃に作られたと推測されており、

被葬者は不明だが、石室内に壁画が描かれている事から、王族クラスの人物である事は確実だそうな。

石室内の東の壁には青龍、西に白虎、南に朱雀、北に玄武(亀と蛇の合体物)、天井には天文図が描か

れていた。天文図には中国流の星座のほか、赤道、黄道、内規、外規といった4つの円も描かれており、

星座を装飾的に配置した高松塚天文図に対して、科学的な星図に近いとか。同じような形式を持つ天文

図には、中国の「淳佑天文図(1247年)」、朝鮮の「天象列次分野之図(1395年)」が現存するとの事だが、

キトラ古墳の天文図は8世紀に描かれたと推測されるので、世界最古の天文図になる。ほっほー(ジジくっ

さー(笑))。当時の日本の科学水準から見て、キトラ天文図のような星図を国内で作る能力はなかった・・・

と思われているが、そうじゃないと右翼チック未空は確信している(笑)。従って、原図は中国か朝鮮で作ら

れたものではないか・・・と考えられている。そこで、天文図に描かれた星の位置や描かれた円の半径比な

どの分析から、観測地点の緯度を計算したところ、不確定ながら北緯38.4度付近での観測という値が出さ

れた。これは、高句麗の都・平壤(北緯39.0度)の値に近いそうな。ほっほー(だから、やめろってばさ(笑))。

今回驚いたのは、周りの壁を取り巻くように、大陸風の衣装を纏った十二支が配置されていた事! 世界

最古の寅だけは、肉眼で見る事ができた。うーむ、カッコイイぞ。お宝映像だ(←個人的には(笑))。レプ

リカでも何でも、このキトラ古墳を復元してくれたら、どこへでも見に行くぞ~♪ 今度はもう少し、レベル

アップした宿に泊まってやるぅと誓いつつ(笑)

♪今日の山茶花(さざんか) 秋風に舞い踊る、グレイにピンクのシックなコントラスト。散り際が美しいのは桜だけじゃないよね。

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