2004 年 1 月 12 日 のアーカイブ

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阿夫利神社

2004 年 1 月 12 日

阿夫利神社は、小田急・伊勢原駅からバスで20分ほどで、大山の麓まで着く。そして、かなりの数の階段を登りな

がら、土産物屋の参道を通り抜け、ケーブルカーの駅まで行き、そこから6分ほどで下社に到着する。参拝客の

ほとんどは、そこでお参りを済ませ、またケーブルに乗って帰るのが常だ。だが今回は、歩いて90分という登山道

を通って、上社まで行くという計画を友人が立ててくれた。彼女はプランニングの天才なので、いつも感心する事

しきり。非常謝謝! 私は山登りの経験がほとんどない。そして、登りの階段にはめっぽう弱く、自慢じゃないが

体重も重い。そして、何より根性がない! 登山道入口の急な階段を登っただけで、かなり息が切れてしまった。

ホントに情けないよなぁ。日頃の運動不足が身にしみる(泣)。冬の山をナメてはいけないという事で、完全防備

して来たが、階段の道を登り続けてると、だんだん暑くなってくる。アウトドア用のジャンパーを脱いだら、ずっと

体が軽くなってラクになった。よし、これで顔腫れるな。上から降りて来たおじさんに、「今どれぐらいですか?」

と聞くと、「1/3ぐらいですかね。まだまだですよ」と言われ、目の前が真っ暗になった。お茶とスポーツ飲料を

交互に飲みながら、ひたすら登る。階段道より、脇道の方が絶対ラクだ! できるだけそういう道を選んで、一歩

一歩進んで行く。途中、あまりにキツいので、ついGive Upしそうになる私に、登りが得意の友人が、「これが最初

で最後なんだから、がんばろうよ!」と励ましてくれる。本当に頼もしい友人だ。私一人だったら、下山してたかも

しれない。そうだよね。これが最初で最後なんだ。重い腰を上げ、また歩き始める。それにしても何度、休んだ事

だろう。元気な子供には抜かされるは、体育会系のにーちゃんは走って通り過ぎて行くは、ペースは十人十色だ。

富士山の見えるスポットがあるのだが、ガスってて見えなかった。階段の道が続いた後のなだらかな道は、本当

にうれしいものだ。ホッとする♪ 頂上が近づいてくると、道の両脇がずっと霜ってるので、ミシミシと踏み鳴らし

ながら、感触を楽しむ。雪も残ってるし、夜は超寒いんだろうなぁ(泣)。しばらくして、「後どれぐらいですか?」

と熟年夫婦に聞くと、「もう少しですよ」と言われた。俄然、ヤル気が出てくる単純な私。やったーっ! ついに

ここまで、自分の足だけで登って来たんだ。当たり前の事だが、素直にそう思った。よく物事を山登りに例える人

がいるが、本当にその通りだと思った。何度、休んでもいい。老若男女に何度、抜かされたっていい。自分のペース

に合わせて、ただただ登るんだ。ひたすら進むんだ。そうすれば、必ず頂上に辿り着く。27丁目の鳥居が見えてきた。

あと1丁目。いよいよだぞ。ここまでがんばってきた自分を、めいっぱいホメてあげよう。下社から約70分後、とうとう

頂上に着いた。さすが高いなぁ。こんな所まで登ってきたのか。よくがんばった! エラいぞ! この達成感は言葉

にできないな。久しぶりだよ、こういう快感! めっちゃうれしいうれしいうれしい。苦労した分だけ、感激も大きい

のだ。突き刺すような風に煽られながら、きれいな景色に見とれていた私のコーフン度は、ハンパじゃなかった。

記念に携帯で撮ろうかなと考えたが、こんな雄大な風景は収まりきれないもん。これは目に焼き付けようと思った。

少し歩くと、奥の院があった。早速、お参りしなきゃ。小さなプレハブような小屋だが、そこにおみくじがあった。

引いてみると中吉。どうも今は忍耐の時らしい。いずれ花が咲くと。そうだろうなぁ。ふと中から、金色の小さな

カエルが出てきた。予想外だったのでビックリ! 「無事に帰る。元のようになる。旅行、外出先から何事もなく、

安全に帰る事ができ、また悪い事も良い事に変わり、財布から出ていったお金も戻ってくる」と言われているん

だそうな。やったね。超うれしかった! これで安心して、銀行の定期を崩せるよ(笑)。早速、お財布にしまった。

ちなみに、友人は七福神の一人、大黒様。すると、どこからともなくオヤジが現れ、奥の院のシャッターを閉める

じゃあ~りませんか? オイオイ、まだ午後の2時半だよ。ってコトは、後5~10分遅れてたら、奥の院にもお参り

できなかったワケだ。やっぱ私達は守られてるんだよねと、しみじみ友人と頷き合う。帰り道には、野生の鹿の

白いお尻だけ見れたしね(笑)。今日は阿夫利神社の上社・奥の院に導かれてたんだ。だから、色々なごほうびを

くれたんだね。今回の山登りは、本当に気づきや学びが多かった。一歩一歩進んで行けば、必ず目指す所に辿り

着けるという事を、しっかり体験させてくれたのだ。きっと私には、そういう実感が欠けてたんだよね。今になって、

つくづくそう思う。阿夫利神社の神様、どうもありがとう! 私はどこに行っても、無事カエルんだから(笑)、是非

また、違う山に登ってみようと思う。

♪今日のお初:伊勢原のパン屋「ブノワトン」 久々にパンっておいしいなぁと思った。クロミスっていう怪しい金融会社のチラシがあって、超ウケたよ。

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