2006 年 10 月 11 日 のアーカイブ

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オール1の落ちこぼれ、教師になる

2006 年 10 月 11 日

「オール1の落ちこぼれ、教師になる(角川書店刊)」を書いた
宮本延春さんは、中学3年で書けた漢字は名前だけ。言えた
九九は2の段まで。成績表は当然オール1。

無口で気が弱く、いじめの対象にされ、手首にカッターナイフ
を当てた事もあったそうです。

そして、中学を卒業して大工見習いになりますが、ここでも親方
から差別を受け、辛い思いをしてきます。

23歳の時に、アインシュタインの相対性理論を解説した番組を
見て、物理に興味を持ち、24歳で高校に入学し、大学、大学院
と勉強し、今年から高校の先生になりました。

この方が講演を頼まれると、付けられる演題は「遠回りの人生」
「遅咲きの何とか」となっているそうです。

そこで、この宮本さんはこう言います。

「私は遠回りをした覚えはないし、遅く咲いたつもりもない。
咲くべき時に咲いたし、必要な経験をして、ここへ辿り着いた」

「演題を付けた方、ごめんなさい。あなたの価値観、尺度には
学歴が占めるウエートが大きいのでしょう。

でも、大事なのは、自分にとって価値のあるものを、満足でき
るまで追求できる事で、そこにこそ意味があると思います」

何が一番大事か。その価値観は100人いれば100通りです。

人の価値観を認めてあげて、自分の価値観を大事にすること。

それを伝える事が「学校」や「社会」から、卑怯な「いじめ」を
撲滅する一番の近道だと思うのですが。

/佐野 隆一
20061011

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